税制適格企業再編とは、一定の要件を踏まえることで税制上の優遇を受けられる企業再編のことである。
税務上の組織再編とは本来「合併」「分割」「現物出資」「事後成立」「株式交換」「株式移転」の6つをいうが、このうち実質的な経済実態に変化がないと認められる企業再編については税制上の優遇が受けられる。この制度に則した企業再編を「税制適格企業再編」という。
持ち株比率によって適格要件が異なるが、持ち株比率に応じた適格要件を満たしている場合、移転資産の譲渡益課税の繰り延べや繰越欠損金の引継ぎ等税務上優遇が受けられる。また、一般に税制非適格の合併の場合等は資産含み益が表面化してしまうため譲渡所得の法人税が課せられる場合がある。